桜井恵三氏の無料配布資料は流用・コピペだらけ?

桜井恵三氏のpdf教材の怪しさについては、前にも このblogの「桜井恵三氏のpdf教材について」で書いた通りですが、対象が有料教材であることから、なかなか その怪しさが伝わりにくかったかと思います。今日は誰でも入手可能な 桜井恵三氏が無料配布している資料で検証してみます。

桜井恵三氏が無料配布している資料の一つに下記のものがあります。
http://rbiz.jp/facebook/data/ebook1.pdf (2011年6月22日版)
73ページに渡る長文ですが、内容を精査してみますと非常に興味深いことがわかりました。

webで公開されているサイト、pdfファイルからの無断引用が少なからず見られます。
自分の文章のように見受けられますが、引用元を明記しない盗用です。
是非、皆様もご確認下さい。

今日はその一例をお知らせしたいと思います。

桜井恵三氏作成の上記資料における これまでの流用・コピペ疑惑については下記を参照下さい。


例その1
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P.9(桜井恵三氏のpdfファイルのページ番号)

「1万2千年前に成立した言語として、ヨーロッパ言語のプロト言語である「ノイトラティック」、東アジアのプロト言語である「ディーン、コーカシアン」、そしてアメリカ大陸のプロト言語である「マカリンド」の3つのプロと言語が存在していたことが明らかになっています。」

【流用元と思われるサイト】
http://www.yamaguchi.net/archives/000754.html (April 1, 2005の日付あり)

「1万2000年前に成立した言語として、ヨーロッパ言語のプロト言語である「ノイトラティック」、東アジアのプロト言語である「ディーン、コーカシアン」、そしてアメリカ大陸のプロト言語である「マカリンド」の三つのプロと言語が存在していたことが明らかになった。」
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両者とも、プロト言語を「プロと言語」と誤記しているのは、単なる偶然の一致なのでしょうか?

例その2
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P.28

「一般的に言語教育では、言語ごとに決まった規則があるという見方がされますが、最適性理論はそういう言語ごとに規則があるという見方を否定します。」

【流用元と思われるサイト】
http://barrel.ih.otaru-uc.ac.jp/library/1700thInterview.jsp
「一般的には、言語はシステムであると考えられていますし、言語ごとに決まった規則があるという見方がされています。これに対して、最適性理論はそういう言語ごとに規則があるという見方を否定します。」
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他者が既に書物等で公にしている内容の引用については、出典・引用元を自分の文章に明記するのが引用におけるルールです。
自らの理論もどきを「科学的」と称する人物が、平然と流用を行い科学的な文章の書き方を知らないとすれば物笑いの対象になるのは もちろんですが、同時に倫理上・著作権上の問題を有することになります。

それにしても、ネットに転がっている文章を、ほぼ そのままの形での無断流用と思われるものを含む教材を「無料でプレゼント」とは、ずいぶん人を馬鹿にした話です。

それらしき部分は まだまだ 他にもありますが、それは明日以降のお楽しみということで。
(11/27 22:45 加筆しました)